アクトペディア3
- 町田右潮
『町内会』で、夜回り当番(自警団)に割り当てられている壮年の男。
小さな町工場で働いている。
家族は妻に子供が一人という、ごく普通の家庭。
誰もいない夜道で、豪放に放屁することに悦を感じるくらいの、取り立てて特徴もない男。
『町内会』『自治会』の方針の元、『摘花一誠』を尾行していた。
- 厳島加奈子
『神堕人』によって唇を奪われ、その相手を『神人』へと変えてしまった女性。
きっかけは、その男性にあるのだが、『神人』の掟に則り処刑される。
いかなる理由があろうとも、『神堕人』を『神人』へと変えることは重罪であり、掟により裁かれる。
- 小笠原宗義
『九澄博士』のクラスメイト。
最近になって、頻繁に声をかけてくる男子生徒。
この町に引っ越してくる人間が珍しいのか、彼に限らず声をかけてくる生徒は多いため、博士にはあまり印象にない。
基本的にいいヤツではあるが、時たま質の悪い悪ふざけを行ってくることがあり、博士は辟易していた。
- 四方田唯
『旧市街』にある喫茶店『喫茶エトランゼ』で働く女性店員。
人当たりが良く、真面目な働きぶりで評判の女性。
- 嫦娥町
都心から離れた山間にある、人口2万5000人ほどの発展途上の町。
昨今、都市開発が進められており、今なお人口は増加の一途をたどる。
町への交通の便は陸路しかなく、未だに交通の整備がされていないためか、都心からは沖縄へ行くよりも時間がかかってしまうほどだ。
今もまだ謎に包まれた土地文化や風習が数多く残っているとされ、一部の民俗学者たちの研究意欲をかきたてている。
『八朔』の産地として知られるこの町は、至る所で『八朔』の樹木が目につく。
『旧市街』と『新市街』に分かれており、山間部を源流とする河川が『旧市街』と『新市街』を分断するように流れている。
全体的に夜が早く、21時を過ぎると表を歩いている人の姿はほとんど見られなくなる。
森に囲まれた小さな町で、その様相は自然の中に忽然と現れた町といった雰囲気。
自然に囚われた町という感じのため、逃げ場もなく、世の中からそこだけ切り抜かれたような閉鎖的な印象を与えている。
町は『神人』と呼ばれる人間とは異なる存在の隠れ里。
いつごろから住み着いたのか厳密にはわかっておらず、謎に包まれている。
- 新市街
昭和40年代から町に新規移住者が増えたため、土地の区画整備が進み、徐々に『町営住宅』が建設された。
同時期に、噴水のある公園、スーパー、ショッピングモール、中規模の映画館、図書館、文化会館などが次々とでき、舗装された広い道路を路線バスが運行するようになった。
今なお、宅地造成が行われているニュータウン。
商店街である『嫦娥中央マーケット』が町のメインスポットとして親しまれている。
- 旧市街
昔からこの土地に住んでいる住民が多く暮らす。
現在でも昭和初期のイメージが色濃く残っており、密集した家並みは老朽化が進んでいる。
狭い路地、細い坂道、階段が多く、まるで迷路のような町並み。
朽ちた古い看板、ひなびた銭湯、即席麺が食える駄菓子屋ピンボール場、長屋風の古ぼけたアパート、現役のオート三輪などなど、古色蒼然としたものに溢れている。
元々あった村だった部分を残しているエリアでもある。
また、ほとんどの家の庭先には『八朔』の木が植えられている。
旧市街の住民のほとんどが代々この土地に住み続けてきた『神人』である。
- 町営住宅
『嫦娥町』の運営する住宅団地。
一棟5階建てで3階段。
1階段あたり二部屋が向かい合って配置されており、一棟30世帯が居住できる。
間取りは、4部屋、キッチンスペース、バス、トイレ、ベランダ付き。
棟は番号で分けられており、九澄家があるのは、3号棟の101号室。
『嫦娥町』に外部の人間を取り入れるため、急増した統一規格の住宅団地。
町営のため居住費が安く、古くから『嫦娥町』に住んでいても、移り住む人もいる。
- 嫦娥中央マーケット
“嫦中”という通称で親しまれる『新市街』のほぼ中央にあるマーケット。
本屋や衣服店、喫茶店や食料品店等といったものが敷地内に収められており、他の都市から隔離された感のある『嫦娥町』であっても、一通りのものは揃っている。
マーケットに並ぶ店舗数は、大小合わせると100は下らない。
『嫦娥町』の土地開発と共に作られたこの総合マーケットは、町の拡張と共にその規模も拡大され続けている。
人口の増加と共に起こる商業エリアの拡大は、自然の流れであろう。
山林に取り囲まれた『嫦娥町』にとって、ここは唯一、住民たちの娯楽の場となっており、土日ともなると、マーケットは若者で溢れかえっている。
博士が今まで住んでいた町とは異なり、あまり遅くまで人が出歩かないための対策がとられているらしく、18時には店が閉まり始め、19時には完全にマーケット全体が閉まってしまう。
- 喫茶エトランゼ
『旧市街』にある、こぢんまりとした喫茶店。
コーヒーの種類が豊富で、店の自慢であり売りの一つとなっている。
昨今の都市開発のために客層が『嫦娥中央マーケット』に流れ、対抗策として新しい制服を導入。
そのおかげか、この喫茶店の制服は、学生たちの間で可愛いと噂され、頻繁に利用する愛用者も多い。
ただ、あまりにもフリフリとした衣装のためか、年配者が着用すると地獄絵図となる。